もぐり(税理士資格なしで税務を違法に行う者)に税務会計を長年依頼していたという経営者ともお会いしたことがあります。
税務顧問として面倒を見て欲しいとの依頼であり、こちらで税務申告や会計・税務全般をサポートすることになりました。
当事務所でサポートして3年目に税務調査が入り、当事務所で申告した2年間については全く問題なかったのですが、もぐりの税理士に依頼していた3〜7年前で、多額の追徴税額が発生したという事例がありました。
一般的に会社経営は継続を前提に運営されていることかと思います。
そのため、一時点でもそのような不正を行ってしまうと、会社のブランドにも傷がつきますし、そういった少し税金を安くしたいという思いが会社経営を続ける限り、永遠について回ることになってしまいます。
一旦ついてしまった傷や不名誉は、生涯消えることはありません
会社経営をしていると色々な誘惑もあるかと思いますが、利益が大きく出た時こそ、適正に納税を行うことが会社経営を続けるためにも重要なことだと考えております。
税法で定められた税理士業務は基本的には税理士しかできません。
そのため資格のない者に税理士業務を依頼してしまうと、その時は税金も安く済んで安くて素晴らしい!良かった!と印象を受けることもありますが、結局高度な情報化社会となっている現在社会においては、多くの情報を持っている税務署から逃れることはできませんし、騙すことは不可能と考えておいたほうが良いです。
そういった前提を頭に入れていただきまして、利益が出た分は、しっかりと納税して社会に還元するという、堅実な会社経営を続けて行かれることが、将来的に渡って安定した経営基盤を築き、継続企業の目的を達成することができると考えています。
ちなみにこの会社の追徴税額は、適正に税務申告して支払っていた金額よりもかなり多い金額でした。それを一括で納めなければならないということになり、非常に大変な状況がこの後待ち受けていたということは言うに及びません。